ご縁の旅 はじまる

日本~ 出発準備の編

2023 1/10 和歌山 新宮にある熊野本宮 速玉大社

旅の途中、自転車との安全祈願・遅めの初詣も兼ねてやってきた。

思い返せば5日前、世界一周に向けて夢と希望とビルダーさんの思いを背負った自転車を町田のケルビムで受け取った。

その翌日から自宅のある白浜までの帰宅を新車との初めての旅行にすると僕は前々から決めていた。

合計4日間の旅路は町田から静岡側へ太平洋沿いをひたすら進み、愛知の伊良湖岬へ。フェリーを利用して鳥羽へ渡り三重の山々を超えて和歌山へと突入する。最終日は熊野古道の中辺路を通過して白浜まで約600kmほどを走るコースだ。

1日150km前後走るのでゆっくりしてる時間はなく、出雲大社の前も通ったが自転車で横目にチラ見しただけだ。神々も素通りにはびっくりしただろう。

しかし神々はよく見ていた。出雲大社を通りすぎた夜から雨が降り初め、最終日の午前中は大雨になった。

やむを得ないため最終日は熊野から白浜まで100km予定を、雨が止んでから新宮まで20kmほど進みサイクルトレインを利用し帰宅するコースへと変更した。

走行距離短縮で観光の時間が生まれたことにより、素通り出雲大社の件も兼ねて新宮にある世界遺産速玉大社に参拝しにきた。

入り口前で写真を撮ろうとどこか自転車を立てかけられるところはないか探しているところ3人組のご老人たちに話しかけられる。

「どこからきたか?」

東京と答えると自転車をまじまじと見てあげてながら1人のおばあちゃんが、『立派でえらいねぇ』と声をかけてくれた。

久しぶりの人との会話に戸惑いながらも苦笑しながら「遊んでるだけですよ笑」と答えると

遊ぶをそのまま体現してるのが自転車の旅じゃないとおばあちゃんが言う。

調べてみると

以下インターネットより

「遊」はもともとは神様が自由に行動するという意味で、それが人間が心のおもむくままに行動して楽しむという意味になった

自転車でのあそびは「遊」そのものに近いよ ということだ

おぉ、、なんか納得した。

おばあちゃんは続けて

「戦争が始まれば男は駆り出されるから、平和な今に、遊べる体力のときに遊んでおきなさいと」

なかなかのパンチラインを炸裂させられた。

その後もおばあちゃんの話術に引き寄せられ気づけば僕は旅路や白浜での生活、仕事、これからの世界一周など話し込んでしまった。

すると、僕が働いている会社の会長と面識があったり、息子さんがバックパッカーだったりとばったり会ったにしては共有できる点が多かった。

これがご縁というものだろうか。

最後に両親の話になった。

おばあちゃんからは「息子と影が重なるの。経験からするとね両親には必ず連絡してあげ。」

と伝えられた。

母から最低限連絡してとよく言われていたのだが、自転車漕ぐので忙しくあまりできなかった自分に言葉がささる。反省だ。

続けて「親という漢字は立った木が見ていると書くでしょ、親とは常に見つづけてくれる存在であると。いくつになっても木のようにずーっと見てくれている、そんな存在なのよと」

国語教師??笑(仕事聞いたら違った)と思いながら

旅の前日、実家を出る前に世界一周の話を両親にしてきた時に

父から、「自分と相手のために、心配してくれる人を大切にして安心させれる方法を探して行いなさい」というアドバイスをもらった。

単純だけど、連絡するというのはシンプルな心配を安心に変える方法だ。

僕の人生を長く見てくれている両親にはせめてもの連絡で安心していてほしいと改めて思った。

さらにおばあちゃんの話は止まらない。

「大学で一人暮らしを初めたのは18歳で、

旅の1年目になる28歳でしょ、となると38歳で次の人生の転機を迎えるね..結婚か出産だねきっと」

占い師なのか??笑

確かに僕は行く行くは結婚もしたいと考えており、旅を終える36〜7歳で、結婚できればベストかなと思っていたのだが、、38か笑

会ってから20分はたっただろうか。最後に世界に旅に出る前と、旅の中で困ったことがあれば連絡ちょうだいと名刺をくれた。

おばあちゃんはこの後、1人で旅に出るらしい。お互いの未来を思い、手を振って別れた。

気を取り直し、自転車の撮影をしていると

おばあちゃんたちが乗った車が後ろを通りかかった。

後部座席の窓が空く。

「あなたの次の結婚したり、子供ができたりするのは38!38歳だからね笑!!」

僕は自然と笑顔でうなずいていた。

不思議なおばあちゃん。

10年後の予想はあたるのだろうか。

その後、以前に世界一周の話をしてアドバイスをくれた自転車屋さんに寄った。

東京から乗ってきたビーを見てもらっていると、必要であったブレーキのスペアパーツ(新品)を世界一周を見据えて店主がタダでくれた。

不必要だったからと言っていたが、本当にいらなかったのか。旅行に行く僕を心配してしてくれたのか。

真相はわからないけれども、おばあちゃん・両親との教え通り 世界一周を始める前にまた連絡しようと思う。

雨がもたらした素敵な出会いと縁に恵まれた最終日。

神々はやっぱり、よく見てくれていた。

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